ワインショップおたご屋は世界最南端のワイン生産地、ニュージーランドのオタゴ地方のワインを中心に扱うワインショップです。
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ケニーです。
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Mount Edward(マウント・エドワード)
(写真はフォーサイス夫妻。お会いしましたがお茶目でとても繊細な印象の素敵な方たちでした。)

マウントエドワードとは

マウント・エドワードの所在地はニュージーランド南島の
セントラルオタゴCentral Otago地区に属しており、
クイーンズタウンから約25Km東にあるギブストンGibbstonに
位置する極めて小規模なワイナリーである。


創設者のアラン・ブラディは、セントラルオタゴがピノノワールやリースリングなどの
比較的冷涼な気候を好む品種の栽培に適していることを最初に見抜いた人物で、
セントラルオタゴ初のワイナリーで、今でも当地区を代表する生産者のひとつである
フェルトンロードを創設した。


そのフェルトンロードの所有権を売却して1996年に創設したワイナリーが、
このマウントエドワードである。
目的はセントラルオタゴにおけるピノ・ノワールの可能性を追求することであり、
その根底には創設者たちのピノに対する深い思い入れがある。
このワイナリーは現在、創設メンバーのひとりである
ダンカン・フォーサイスが代表、栽培と醸造の責任者を兼務している。



栽 培

南緯45度のセントラルオタゴは、ニュージーランドで唯一の大陸性気候である。
この気候の特徴は夏が暑く冬は寒い。また降水の多くは冬季にあることで、
ブルゴーニュがこの気候に該当するが夏の寒暖の差は更に激しく、
1月の平均気温が約20度、最高気温は時に35度近くに達するが、
夜半になると10度あたりまで冷え込むことが最大の特徴である。


この地にトータルで12haを運営しているが、その内の7haが自社所有で
残りは契約栽培を行っている。
1996年の創設(それでもこの地区では新しい方ではない)のため、
樹齢は15年から若樹で9年まである。
この畑は大別すると以下の2ヶ所の地区に分けることができる。



1.Cromwell(クロムウェル)

左右両側を1000〜2000メートル級の山脈に挟まれているような形状で、
山脈が形成する扇状地である。
標高220〜275Mで多くは平坦地、一部は緩やかな北向き斜面である。
表土はシルティローム(ローム質の、シルト=砂よりも細かく粘土よりは粗い沈積土)、
基底土はシスト、水晶などを含む岩石。

一部は契約栽培のため、リュットレゾネ(可能な限り薬品は使わないが状況に応じて使用する。)
で運営されている。



2.Gibbston(ギブストン)

1000M級の山脈の麓にある急斜面〜平坦地で構成されている地域。
標高390Mで明らかにクロムウェルよりも涼しい。
畑は全て北向きの急斜面で、同じギブストンで平坦地とは土壌構成が全く異なり、
表土がシストや水晶などの小石を含んだシルティローム、
基底土はシストの岩盤となっている。
樹齢は15年。完全な有機栽培で運営されている。



醸 造

ダンカンは自分を「ワインの生産者ではなく、育成者である。」と語っている。
一般的にはテロワールがワインの味わいに色濃く反映されるのであるが、
とりわけピノノワールにおいてその傾向が顕著であると信じており、
妥協のない栽培と選別によって収穫されたブドウをもとに、
醸造はできるだけシンプルに行うことを実行していることがその理由である。

熟成期間中においても、できるだけ手を加えず優しく見守ることを念頭においている。
具体的な方法としては、年によって若干異なることもあるが概ね以下のとおりである。

1.35hl/haの収穫量のブドウを、80%ほど除梗するが破砕はせずに
容積2トンの開放型ステンレスタンクに入れる。
そのまま温度コントロールなしの5日ほどのマセレーション。
リースリングは、房ごとプレスしてスキンコンタクトなしで
更に小さなタンクへ入れる。前清澄は行わない。

2.発酵はどちらも自然なスタートを待ち、選抜された酵母は添加しない。

3.新樽を約35%含むフレンチオークで11ヶ月間の熟成期間中、オリ引きは行わない。

4.ビン詰めの際の亜硫酸添加を少量に抑えることにより、
総亜硫酸値はピノで約30ppmでフランスの自然派と同等、
リースリングでも60ppm(1000L中に1ミリLが含まれている状態=1ppm)と
比較的低い数値(いわゆる自然派の生産者には及ばないが、
白ワインとしては間違いなく低い数値といえる)を実現している。



その他

彼のワインの多くは、一般のニュージーランドワインとは正反対に70%が輸出されており、
主要輸出先の筆頭はイギリス(マウント・エドワードのピノノワールは、
イギリス王室がフランスと主賓国産のワイン以外で最初に晩餐会に供用したワインである。)で、
その他はデンマーク、シンガポール、香港、韓国、オーストラリアなどで構成されるが、
日本は彼がイギリスと同等に大切に考えてくれる市場である。

彼のワインは、サンフランシスコにある「ザ・フレンチ ランドリー」という
ミシュランの3ツ星をはじめ世界的に高い評価を受け、
全米一予約をとるのが難しいといわれるレストランをはじめ、

イギリスを代表する世界的に人気シェフのお店であり、
ミシュランでも星を獲得するレストラン「Gordon Ramsayゴードンラムゼイ」でも
ワインリストに載っています。

(インポーター様からの資料を元に当店で写真や記事を一部付け足しました。)

マウント・エドワードのワインはこちらから